いさん

長崎港の南西に位置する端島。
わずか0・06平方キロの島はかつて炭鉱があり、
林立する高層アパートに5,000人以上が暮らしていた。
その威容から"軍艦島"とも呼ばれていたが、
閉山で今や廃墟と化す。
貴重な世界遺産として、近代日本の象徴として
歴史的、文化的意義は深い。

著者:後藤惠之輔・坂本道徳
体裁:新書判、224ページ
定価:¥1,000(税込み)
ISBN4-931493-53-X

web上での書評より一部を抜粋)

「軍艦島で8年間過ごした坂本道徳氏(「軍艦島を世界遺産にする会」の理事長)による軍艦島の生活の詳細な記述(第三章 端島に住んで)はかなり読み応えがあって面白かった。「向こう三軒両隣」どころか「向こう三十軒両隣」と言えるような、軍艦島の濃密な人間関係。近所とのおかずなどのやり取り。自宅で父親たちが酒盛りをやれば、子供たちは近所の家に泊まらせてもらう。共同風呂での裸の付き合い。学校の先生や病院の医師、看護師も同じ島に住む「ご近所さん」であり、何か悩み事があれば先生の宿舎に相談しに行っていたという。行事としては山神祭、夏祭、文化祭と運動会があり、島をあげて参加していた。

 軍艦島は「炭鉱に何らかの形でかかわっている」という共通点を持った人々で構成された強固な共同体だったのであり、それ故にそこを故郷とする人々は軍艦島を思う時に郷愁にかられるのだろう。

 やや舌足らずなところはあるにせよ、著者たちの軍艦島に対する愛情はしっかりと感じることができた。軍艦島について知りたいという人への入門の書としてお勧めできる本だと思う。」


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